そばこもぐもぐ。

雑食の雑文です。

ピンクとグレーを観てきました【感想ですが、ネタバレします、多分。】

ネタバレします、多分。

小説新規です、こんばんは。今日、ピンクとグレーを観てきました。

ネタバレさせようと思って書く訳ではありませんが、ダダダっと書きたいことを書きます故、おそらくネタバレします。まだ未見の方はお気をつけくださいませ。

映画ももちろん悪くないんですけど、私小説の世界観が結構大好きなんだなーって思いました。ただ、理解しきれてないのかなと思う部分もあったので、もう一回観に行きたいです。

※すいません、基本敬称略です。

気になったことを羅列してみる。【劇中劇ver.】

  • お姉さんの火葬シーンの煙(グレー)、ごっち自殺前に3人が見る風船(ピンク)
  • 時系列をババーンと字幕で出しちゃうのどうなんだ。まぁでも小説でも章立てに時系列は入っちゃってるからアレなのかなー。なんか、あの描写ちょっと安っぽく感じてもったいなかった
  • りばちゃんがごっちと仕事で初めて絡むシーン、「お前のそういう態度が俺たちを不安にさせてんだよ」で泣きました。自分が上手く演技できない悔しさと、ごっちに置いてかれちゃう寂しさをあの一発で表現しちゃう菅田将暉、恐るべし
  • 細かい描写を省かなきゃいけない分、あの定食屋のシーンがすごい効いてるなと思いました
  • サリーがりばちゃんと付き合っちゃうのはちょっと残念だったなー。サリーが性別を超えて(でもごっちにとっては初恋なんだけど)仲間であったこと、そしてそういう関係性だとりばちゃんは思ってたのに、残りの二人はずっと想い合ってたことが結構重要な要素だと思ってたので…。繋がってなくてもずっと想い合ってる、だからこそサリーとの離別にもごっちは相当ショックを受けちゃう…っていう、その伏線が映画に出てこなかった(その部分をテーマから外した)のは個人的に残念でした
  • 同窓会で再会してごっちがりばちゃんを飲みに誘うシーンでも泣いた。小説ではりばちゃんの感情はそこまで出てこないんだけれど、きっとその時のりばちゃんはこうだったよね、っていうのを見事に体現していたように思います。菅田将暉、恐るべし…

開始62分の衝撃について。

  • 衝撃でしたね。原作ではこのタイミングでごっちの追体験が一度完了するけれど、ここからスタートするんだ…!という良い裏切られ方でした
  • ここからモノクロへ。このモノクロ感がよりリアルりばちゃんの焦燥感や、変な使命感を背負ってる感が出てましたね

気になったことを羅列してみる。【現実世界ver.】

  • 河瀬の狂気がいい。すごーーーく嫌なやつ。でも、河瀬のおかげでりばちゃんはアイデンティティを取り戻すという一面もあるだけに、嫌な奴だけど、りばちゃんにとっては必要不可欠な人だよね、と。ただ、コイツの思想でりばちゃんを演じてるということか…!あの涙返せ!と思わせる菅田(ry
  • 「ごっちから逃れられないりばちゃん」の苦悩については原作よりもリアリティがあるというか、追い込み方がエグいですね。より酸いも甘いも経験してる大人が作った感あるなーと思いました
  • 柳楽優弥の存在感ってパない。「ごめんな」で泣きました。恐るべし…
  • リアルのごっちはもういないので、追体験(首を吊る、でも失敗する)から自分の中のごっちと対峙するりばちゃん。原作でのファンタジーな感じよりも、より答え合わせに近い作り方だな、と思いました。でも、この映画のターゲット層を考えると、この表現の仕方はむしろ優しいと思うし、希望が見える気がする。私は原作の表現の方が好きだけど。
  • サリー役の子がリアルだとあんなにぶっ飛んでるキャラであるということはアリだとしても、取材を受けてるシーンでビッチ感が見えちゃってるのがもったいなかったなー。取材の時はサリーのキャラっぽい感じ、でも実は…っていう方がよりあの映画の中の芸能界の裏表感が出たのかな、と。でも夏帆の体当たり演技は見てて気持ちよかったです

その他。

  • カメオ出演してるの見つけられなかった。っていうか序盤は探してたのに、それどころじゃなくなっちゃったから、もう一回観に行かねば(まんまと策略にはまってる)
  • 柳楽優弥の存在感ありすぎて、リアルりばちゃんとの年齢差を感じすぎちゃったなー。実年齢うんぬんかんぬんっていうよりは、彼の存在感が大きすぎたような気がする
  • 隣で見てた女子高生くらいの子たちがおっぱいシーンでざわついてました(笑)そうだよね、ビックリしちゃうよね

…こんな感じかな。1回しか観てないので、理解不足だったり見逃してることはあるかなと思ったりするんですが、ご了承ください。気になる所はあったけど、あの構成も含め、面白かったです。上にも書きましたが、よりテーマに対する答えが原作よりも表現されていて、小説読んでいてちょっとモヤモヤしていた人はスッキリしたという人もいるかもしれないと思いました。ただ、私はあの追体験による続きに余白のある小説のラストが好きだということもあり、ちょっと説明しすぎかな、とも感じました。だからモノクロの時間がちょっと間延びしたようにも感じたんですけど、でも大人が若い人達に向けて死生を含めた「自分とは何か」というテーマを表現するとしたら、より希望に満ちたラストになってるんじゃないかな、と思います。また2回目以降観て感想が変わったり修正あれば、追記します。1回目の感想はこの辺で!